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2002-07-19

i.loveruby.net アクセス傾向

ここ一ヶ月あたりの i.loveruby.net アクセスランキングトップは 『ソースコードを読む技術』 でした。アクセス数は約 7000 で二位の Racc 1.4.2 に 15 倍近くの差を つけています。こんなすごいことになってるのはどうやら カトゆー家断絶 というところがリンクしてくれた影響らしい。

うーん、この文書が人気出るということは、ここらへんはやっぱり 既存文書の「穴」なのかな。そういう意味では Ruby Hacking Guide も意外と 善戦しそうな気がしてきた。……なんて自分で言ってどうする。

まあ、ぼく自身は最初っから「メチャ売れるとは思わないでください」と 出版社の人に言ってます。出版社の人も口では「○万部売りますよー」と 言いつつ初刷○千部だし。さすがだよねっ!

いや、でも真面目な話、初刷で終わるのは避けたい。

RHG

やっと B5 変形 250 ページを越えました。書くの遅すぎだよ俺。

つうか、こんなとこで内情を書いてていいのかって気がしますが、 ruby-list に書かれてしまったくらいだからもうどこでなに書こうが 同じですな。それに少しは事前宣伝しとかないと本当に○千部で終わりかねない (泣)

今日のバグ

getopts で、 第一引数と第二引数の間のカンマを抜かしたために文字列が連結されてしまった。

一橋大学教授がセクハラ

誰だよそういうことするバカは。さっさと実名を出せ。 ……発見。 やはりこういうのは学生系に限るな。公式サイトには一言も出てねえし。

つうかさ、前に学生がセクハラしたときは速攻で退学にしなかったっけ? たしか一橋祭の打ち上げで全裸で池落ちしたときだ。 でも教授が抱きつくと減給&戒告か。ふーん。利口な判断だな石弘光。 さすがは学生投票で「不」人気第一位だよ。

RHG のフォロー

そうですね。まず、対象にするのは CVS HEAD 版なのであと二年くらいはもつだろうと思ってます。つまり現時点 でまだ最先端に追従してます。まあそれにしたって本と CVS HEAD ではタイム ラグが出ざるを得ないわけですが、それはしかたないです。完全に通用すると きなんてどうせ一瞬しかないわけですから。

それに、今回はどちらかと言うと「rubyの実装を知る」ことが主眼ではありま せん。もちろんそれも重要なテーマの一つであるわけですが、すべてではあり ません。

まず第一にはソースコードを読む実際的な方法を書くという目的があります。 つまり『ソースコードを読む技術』は実は RHG のまえふりにすぎません。あ るいは RHG はその「実装」です。その場合はモノがあればよくてバージョン はどうでもよいです。

第二に「本物の」言語処理系を読むという目的があります。言語処理系には何 が必要なのか、何を考え書く必要があるのか、それについて書きます。本物の 言語処理系の解説本は現在にいたるまで Scheme Pascal gcc くらいしかなく (gcc のは英語だけかも)、実は意外と数が少ないです。ですから ruby のバー ジョンが多少古いところでそれらよりは遥かに新しいわけで、なにも問題あり ません。特に最初から日本語で書かれたものはないはずです。

第三に C 言語の定石を読むという目的があります。たとえばハッシュテーブ ル、関数ポインタを使った継承の実装、マクロの使いかた、autoconf など。 この場合も ruby は単に実例にすぎません。

第四にプログラム言語 Ruby をヨリ深く理解するという目的があります。プロ グラム言語は自然言語とは違うものであり、完璧に理解するにはなんだかんだ 言って処理系それ自体の理解が必須です。Ruby の本質を知るには ruby を読 むのが一番でしょう。「本質」はそうそう変化するものではないので、これも バージョンには関係ありません。

それから前に書いたようにウェブで公開する予定なので、あまりにも変わるよ うならそれなりのフォローはそちらでできると思います。というか、ウェブ公 開はそれも念頭に置いて進めています。

またもちろん解説するバージョンのソースは CVS から取って CD に入れます し、rubyの CVS レポジトリおよび cvs、cvsup も収録予定です (cvsup はサ イズ的にキツいかも)。メーリングリストの過去ログと検索セット一式も入れ ます。cvs を使って変更を追跡する方法と、メーリングリスト・ChangeLog の 解析についても本文中でやります。さらに、ぼくが Ruby で書いたソースコー ド解析ツールを一式入れて、本編でもそれを使いながら進みます。つまり徹底 的にツールを使って知りたいことを半自動で得られるようにすることで読者が 勝手に最新版に追従できるようにしてしまう (アップデートが必要なくなる) のを理想とします。

うーむ、我ながら完璧に宣伝モード。 ここは話半分に読んどいてください (^^;;;;

RHG のフォロー (追記)

ソースコードの解析用ツールは出版前に全部まとめてLGPL でリリースする予 定です。本音を言うと先にテストしておきたいから、なんですが、まあ無料& フリーで公開するからそれくらいは許しもらおうということで。

あともちろん global などライセンスのはっきりしてる ソースコード読みツールは添付したいと思ってます。

Ruby 関連パッケージもガシガシつっこむし。 リファレンスは当然入れるし。 書き下ろしの Ruby コア関数リファレンスも入る予定だし。 ReFe も入って検索はバッチリ。

できれば原稿も HTML 化して CD に入れたいっす。 本文のリストの関数名から定義やリファレンスに飛べたらすごいじゃないすか。 章間リンクもハイパーリンクで楽ちん。

※ そうすると本のいいところはなにかって話になってしまいますが、 それはそれであるんですね。図がキレイとか (EPS だからね)、 目が疲れないとか、いろいろ書きこめるとか、 著者にサインを書いてもらえるとか。最後のはいらねえな。

あ、そうだ、言いたい放題書いちゃいましたが、 出版前のリンク・引用はできるだけご勘弁願います。

あぁしかしこんなに大口たたいてしまっていいのか俺……。 マゾか? つーかマゾなのか?

本日のツッコミ(全9件) [ツッコミを入れる]
たかはし (2002-07-19 20:59)

>いや、でも真面目な話、初刷で終わるのは避けたい。

そして増刷される頃にはRubyのバージョンと実装が変わっているという罠。
……実際のところ、その辺の(アフター)フォローをどうするか、計画されてますか?

ただただし (2002-07-20 00:04)

自分を追い込まないと仕事できないタイプなんだね……(笑)

あおき (2002-07-20 00:20)

あたりです。甘やかしてるととことん堕落します。

woods (2002-07-20 01:37)

食事も甘やかしてるとできないタイプ?(^^;;
で、チャレンジに走るとか?

あおき (2002-07-20 02:10)

財布のヒモを甘やかせないという事情が一番でかいです。
だめになったからって捨ててたら生きのびられません。

たかはし (2002-07-20 11:12)

なるほど、第二・第三が充実していればそれだけでOKというのは納得です。
あと、メーリングリストの過去ログは「たのしいRuby」でも収録しようという話があったのですが、許諾をどうしようというところで面倒になってやめてしまったのでした。

あおき (2002-07-20 15:10)

MLログはRuby本にも入ってたし、そう気にすることもないのでは?

たかはし (2002-07-21 03:13)

まあ気にする必要はないのかもしれませんけど(黙認でも事後承諾でも著作権的にはOKでしょうし)、うるさい人が入っていたりすると厄介だなあと。

すぎむし%いやあ、やっぱりアノ人でしたか。 (2002-07-21 14:37)

MLログは、心情的には、Webからとるようにしてほしいっす。
とくにUSENETを絡ませると厄介が…

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